りょいちのブログ

全てリアルです。

シェアハウスで同居人が夜逃げした話:保証人不要の格安物件

 


 どうも、以前「家賃2万円台で保証人不要の怪しい格安シェアハウスに住んでいた時の話」で、ぼくが格安シェアハウスに住んでいたことをお話しましたが、その当時一緒に住んでいたメンバーの一人が夜逃げをされたのでそのお話でもしようかと思います。

 

*個人のプライバシーを尊重してAさんという匿名で記事を書いています、ご了承ください

 

 

 

【Aさんの紹介】

 Aさんは25歳で工場勤務の日雇いバイトをやっている方でした。工場勤務で1日8時間の仕事をするだけではなく、ほかにも日雇いバイトを掛け持ちしていまして、半年間1度も休みなく働いていました。

 Aさんいわく「1日8時間の労働は休みみたいなもの」と豪語するくらいに働く生活を送っており、1日16時間労働が日常です。多いときは6日間寝ずに働いてたこともあったらしいです。さすがにぶっ倒れたらしいです。

 彼は鬼のように働いているので私生活でも荒れていきます。シェアハウスには「使った皿はすぐに洗いましょう」や、掃除当番やゴミ捨てなどいろいろルールがあるのですが、彼はことごとくルールを破っていきます。

 これが元の性格なのか仕事の疲労なのかはわかりません。

 

【常にお金がないAさん】

 ある日、交通事故にあったAさん。まとまったお金が手に入るボーナスステージが到来しました。

 彼は事故を起こした運転手に「ちょっと近くのお店に来ようか^^」と言います。大金をもらうとなると少し時間がかかることを懸念した彼は、その交通事故の賠償金を和解金という形で数万円のお金をもらいます。

 なぜ大金がもらえるチャンスを棒に振ったのか聞いてみたら「待てば大金をもらえたのは理解しているけど、すぐにお金がほしかった」と言っていました。

 

 その交通事故の代償として自転車がぶっこわれたのですが、新しい自転車を買うことなく、1時間走って勤務先に向かうというような生活をしていました。格安で買える自転車を紹介しても一向に買う気配がありません。半年間休みなく毎日働いてても、手持ちの現金がほとんどなく、電車賃台の数百円がなかったりします。

 なので、いつも家にいるぼくに借金の申し出をしてくるようになります。

 結局その時は、小銭がなく貸すことができませんでしたので、電車に乗れない彼は2時間走ったそうです。駅員に言えば電車賃を借りれるかもしれないことを伝えたら、「やってみるわ」と言っていたのでまさか走るとは思いませんでした、なぜ駅員になぜ借りなかったのかを聞いたら「恥ずかしくてそんなこと言えない」と言っていました、なぞです。今となっては申し訳ない気持ちが湧いております。

 そんな感じで、常にお金がないことや、即金でもらえる日雇いバイトだけをひたすらにやっていたこと、何度かシェアハウスに法律事務所からの督促状が届いたのでおかしいなあと思うようになりました。

 

【なぜ働くのか聞いてみた】

 メンバー全員が彼について深い興味をもっていたのですが、触れてはいけない部分ではあるのでなかなか切り出せなかったりします。ちょくちょくジャブくらいは打ってはいたのですが深くまでは聞き出せません。

 

 ある日、お酒を飲まれて酔っぱらっていたのをきっかけに彼に「なぜそこまでお金がないのか」を聞いてみました。すると、借金が数百万円あったこと、半年前に自己破産していること、など情報を得ました。

「自己破産しているのになぜそんなに働いているのか」聞いてみると、「友達にも借りててさすがに友達には返したいから」と言っていました、真相は謎です。

 その後はお互い話も弾みまして、数百万円の種銭なら誰でも作れる、自己破産してもクレカは作れる、借りた金は銀行など足がつくところには置かずに友人の口座を借りるといい、「1回目の自己破産は簡単、2回目以降が難しい、」など教えてもらいました。

 ぼくはまだ実践していませんし、今後も実践することはないでしょう。

 彼はその方法を現場仕事で出会ったヤクザの方(3度の自己破産を経験済み)に伝授されたらしいです。すごく楽しい時間でしたね、今でも鮮明に覚えています。

 

【夜逃げのきっかけ】

 事情はどうであれ、私生活でだらしないことは変わりないのでメンバーの怒りが日々積もっていきます。

 最終的には、メンバーの怒りが頂点に達しまして、そのうちのひとりがぶち切れしました。かなり緊迫した空気でしたね。で、翌日から彼の姿を誰も見かけなくなりました。

 あとから聞いた話では、家賃も数ヶ月滞納していたらしいので、ブチ切れられたのが良いきっかけだっかのかもしれません。

 イメージしていた夜逃げとは違って、「あれ?あのひといないけど夜逃げしたの?」みたいなあっさりした感じがありました。まさか現場で夜逃げが見れるとは思ってもいなかったので感動です。

 

 その後もシェアハウスに税金関係や法律事務所からの督促状などが届き続けます。夜逃げの手伝いをすること荷物の量だけは以上に多かったのですが、ほぼすべてを置いて行かれました、残された者としては困ったものです。

 管理人からしても新規の入居者を入れたいのですが、荷物に触れることができないので放置しておくほかありません。

 

A君とはだれも連絡が取れなくなりましたので、仕方なくシェアハウスの管理人さんが彼の実家に行きまして、その後A君の父親が来ることになりました。

 ぼくは常時部屋に引きこもっているわけですが、運がいいことに荷物の多さに参った父親がバイトとして荷物運びを手伝えと言ってきました。家で暇してたら夜逃げの手伝いをすることになりました。1時間5,000円ほどでした、割のいいバイトですね。

 

【結末:親が大変そうだった】

 夜逃げのお手伝い終了後、管理人さんが親に事情説明をしていたのですが、親がすごく大変そうでしたね。夜逃げのあと手続きはこんなに大変なのかと現場で見ることができました。そのときたまたま家にいたぼくともう一人も呼び出されました。"夜逃げをするとこうなるぞ"という管理人からのプレッシャーだったのかもしれません。

 

 お金が本当にない人というのは明日のお金すらもないので即金で現金をほしがることを学びました。

 少し待ったほうが効率よくお金がもらえると説いても無駄で、彼らは明日使えるお金を欲しているのです。そんなにお金がなくてもたばこや酒などには金を使います。彼らにとって唯一の安らぎなのかもしれません。

 

 Aさんは見た目もすごく真面目そうな方で、今までイメージしていた夜逃げ人物像とはかけ離れていました。そういえば海外を放浪していた時に出会った、早稲田大学に通っている真面目そうな彼もマリファナ大好きと言っていたのを思い出しました、人は見かけによりません。

 個人的にはAさんは好きなタイプだったので、その後何度か連絡してみましたが返信が返ってきません、おそらくブロックされたのてしょう、またどこかで出会えたらこの話の詳細を伺いたいです。