海外タクシーでぼったくられたので、海外で詐欺が多い理由を考えた
【経緯】
行きのバスは5,000ドラム(約2,000円)で行けたので、帰りのバスも5,000ドラムで探していたところ、1台目のバスに6,000ドラム(約2,200円くらい)と言われました。
「200円くらいいいじゃん」と思うかもしれませんが、極貧旅をしているバックパッカーには厳しいものがあります。この国では200円もあればしっかり飯を食えるので、200円たりとも馬鹿にできない金額なのです、貧乏旅をするバックパッカーは、現地の金銭感覚になれることに努めるだという信念のもと、出国時に日本の金銭感覚を捨ててきました。
てな訳で2,000円ほどで帰れる手段を探していると、早速タクシーが見つかりましたので、このタクシーで帰ることにしました、海外タクシーはぼったくりが非常に多いので油断は禁物ですが、そのときは3人いたことで緊張感に欠けていました。
後部座席にシートベルトが無かったのと、道の悪さ&運転の荒さというコンビネーションが炸裂し、グロッキーになりながら、5時間か6時間かけて目的地のアルメニアに到着しました。
到着するとすぐにお会計が始めるのですが、タクシー運転手が急に「一人8,000ドラム(1,600円)よこせ」と言ってきました。
3人いたので合計で24,000ドラム(4,800円)です。海外タクシーの恒例行事が始まります。
【主導権を握らせないようにすること】
タクシー運転手:「バスは5,000ドラムだが、俺のはタクシーだ。よって8,000ドラム払え。」
ぼくたち:「最初に5,000ドラムって言ったじゃん!」
タクシー運転手:「知らない」
という感じの水掛け論が始まりました。
海外のタクシーは1番最初に提示してきた金額を会計時に撤回して大目に請求してくることが多いです、ぼくは以前にもその経験があったので、常に自分の荷物は身の回りに置いて逃げれるように準備してあります。
しかし、ぼくのようにリュック1つで海外に来るバックパッカーは珍しく、多くの人たちは大容量のリュックサックを持つため、トランクの中に荷物を入れます、荷物量が多いので仕方ないことなのですが、これは、タクシー運転手に主導権を握られているのと同じことです。
なぜなら彼がトランクの鍵を取り上げれば荷物を人質にされ、相手の言い分を聞き入れざるを得ないからです。
トランクから荷物を出せれば、最初の言い値分の金額だけを渡して帰ればいいのですが、トランクに荷物を人質にされている2人はご立腹の様子で「トランク開けろ」と言います、運転手は鍵を取り上げてトランクが開かないようにしま、ゲームセットです。
最初の金額である15,000ドラム(3,000円)では相手も納得しないので、少し多めに20,000ドラム(4,000円)を支払うことで解決しました、相手の言い値である24,000ドラムを支払うことは回避しましたが、結果的に5,000ドラム(1,000円)も多めに支払う羽目になりました、アルメニアでは2泊泊まれる金額です。
こうしてタクシー運転手の見事なぼったくり芸に魅せられることになりました、お見事。
【トラブルは未然に防げる】
今回のようなトラブルは事前に防げるトラブルです。
この旅中に窃盗被害に遭った知り合いが何人もいますが、彼らは自己管理を怠っていたために被害にあったというケースが多いです。
今は情報がいくらでも転がっていますので、それをもとに最悪を想定する想像力が必要です。 今回の対策としては、先に荷物の主導権を握り、最初の提示金額を無理矢理支払って帰ることです。
今回のように対策が難しいケースでは、良いタクシー運転手であることを祈るしかありません、今回は祈りが天に届かなかったのでしょう。
なるべく相手に主導権を握らせないようにすることが大切です。
【海外タクシーにぼったくりが多い理由】
ぼくはジョージアのキャバクラでもぼったくられたことがあるのですが、なぜ海外でぼったくりや詐欺が多いのか考えてみました。
結論として、観光客が海外のタクシーにぼったくられるのは、おカネを持っていることに加えて顧客に継続性がないからだと思います。次回もリピートしてくれる相手にぼったくりをすると、自分の信用を下げることになり、仕事が無くなる可能性がありますので、ぼったくりをする可能性というのは低くなります。
しかし、1回きりの関係の場合はぼったくったほうが効率がいい、なぜならその客とはもう2度と会わないからです。
その点から言えば今回のタクシー運転手は合理的な判断をしたと言えるでしょう。
しかし今は、SNSによって悪い噂ほどすぐに広がっていきます。
長期的にみれば真っ当な商売をすることで信用を積み重ねていったほうが、将来的な利益の保証に繋がる可能性が高いですが、彼らは目先の生活に精一杯なのに加え、SNSを利用していない人たちなので、その危険性を知りません。つまり彼らの中では観光客をぼったくるのは効率よく稼げる合理的で正しい選択なのです。
なので、そういった人たちにぼったくられた際は、「次回も利用する」という約束のもと、連絡先を聞いたりするのも手段の一つかもしれません、それで無理なら多めに渡して平和に終わるのもありかも、しらんけど。